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老いの着地点 [思うこと]


楽器の特性と言うべきかww
高齢のみなさんの過ごす(暮らす)場所での演奏も多いのです。
最近は、歌声ブームなのか
たいへん、「歌の伴奏」が多くなりました。
札幌から引っ越して、一時控えていた
老人施設での活動も再開したので
今月も、3回ほど予定が入っています。

昨日は、とある場所での伴奏でした。
説明がムズカシイのですが、
経営者の方に、開所のいきさつをおききすると、
元は学生下宿だったものを、高齢者の方にお貸しすることにしたところ、
みなさん、高齢化で、介護が必要になってきて、
また、ひとりで部屋に閉じこもっていては、認知症もすすむように思えるので
食堂を、サロンのように、開放したんだそうです。
近くにマンションもお持ちだったので、
そこの方にも声をかけたら、みなさんお元気になってきて、
民間の介護事業所開設の条件の緩和もあって、
小規模多機能の介護施設の認定をうけたとのお話でした。

入所の皆さんは、年齢的には、大きな高齢者施設と変わらないのですが、
「下宿の食堂」のせいか、
とても家庭に近い雰囲気で。
それぞれが、きままにすごしつつ、
必要な時にケアが受けられる
(利用者さんは24名で、スタッフが20名くらい)
通いも泊りもOK(部屋貸しが基本なので)
そのかわり、
「24時間365日の営業です 笑」(経営者のSさん)

高齢者施設に行くことは多いのに、
なぜ、昨日のところのことを、わざわざ書いてるのかといいますと
先月、すったもんだのあげく、祖父に、養護老人ホームに入ってもらって
私も、ここのところは
「身内を老人ホームに預ける立場」
だったからです。

歌の伴奏で、老人ホームに行っていて
職員さんたちの、誠実なお仕事ぶりをみていて、
ああ、家族で看るよりも、専門家に預けた方がいいなあ~と
これは、まるで他人事の感想だったのですが、
いざ、「身内を預ける立場」になってみると、
その辛さ、切なさがようやくわかるようになりました。

祖父は95歳で、去年の秋まで現役のマメつくり農家でした。
去年の秋じまいのあと、ようやく、隠居の決心をし、
一人暮らしを始めた途端、物忘れが激しくなり、
信金や市役所から呼び出しがかかる事態が続きました。

近くに身内はいるものの、フクザツな事情で、
私が面倒みているのですが
連絡が来次第かけつけてはいたものの、
3時間の峠越えは、そうそうできるものでもなく、
市役所の方にも、相談にのっていただき、
嫌がる祖父を説得していました。
先月、思わず早くに空きができて、
なんとか、祖父をなだめすかして、入所の運びとなったのでした。

でも、「住み慣れた自宅で暮らしたいんだろうなあ」
「近かったら、一緒に暮らすのになあ」
「集団生活で、95になってから、苦労させるのかあ」
と、罪悪感のタネは尽きず。。。。

昨日の高齢者下宿サロン(笑)にも、同じくらいの女性がいらして
思わず、祖父の話をしてしまった私です。
おそらく、みなさん、子供さんもいらっしゃるでしょう。
でも、子供がいても、都会で、ひとりでアパート住まい。
孫がいても、田舎の養護老人ホーム暮らし。

そういう時代なのかーと
とても考えさせられました。
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